特定非営利活動法人
ミトコンドリア病医療推進機構
〒290-0143
千葉県市原市ちはら台西
四丁目7番地18
順天堂大学 難病の診断と治療研究センターの木下善仁 非常勤講師(近畿大学 理工学部生命科学科講師)と岡﨑康司 教授、千葉県こども病院の村山圭 部長、および埼玉医科大学 小児科 大竹明教授らの共同研究により、遺伝子診断で未診断となっていたミトコンドリア病*1症例のマルチオミクス解析*2を行い、NDUFV2遺伝子の変異を同定し原因を特定しました。RNAシーケンス*3や全ゲノム解析*4を行うことによって、従来の遺伝子診断法の全エクソーム解析*5では見出すことができなかった遺伝子欠失をはじめて明らかにしました。本成果により、遺伝性疾患の診断においてマルチオミクス解析を導入することの重要性が示されました。本論文はHuman Mutation誌のオンライン版に2021年9月2日付で公開されました。
本共同研究の主体である、順天堂大学 難病の診断と治療研究センターの岡崎康司教授、千葉県こども病院 村山圭部長及び埼玉医科大学小児科 大竹明教授は当機構の理事を務めております。
*Human Mutation誌は遺伝性疾患や遺伝学的研究を扱う米国の雑誌です。
千葉県こども病院遺伝診療センター・代謝科の研究グループは、順天堂大学、埼玉医科大学との共同研究により、新生児の重篤なミトコンドリア心筋症を呈する日本人症例のゲノム解析を行い、ATAD3遺伝子クラスターの重複が発症に関与することを同定しました。また、オーストラリア等との国際共同研究として大規模な解析を行い、16家系で同様の重複を見つけたことを報告しました。その研究成果がCell出版社の論文誌『Med』に掲載されましたので、ご報告いたします。
本書は,ミトコンドリア病に関わる臨床医,基礎・臨床の研究者,薬学研究者,製薬メーカー等企業の研究者,遺伝カウンセラー,学生,大学院生など,ミトコンドリア・ミトコンドリア病研究に関わる多くの関係者向けに執筆されております。
概要は下記のURLからご覧ください。(この本のご用命は、こちら)
http://www.medicaldo.co.jp/gene/mook.no35.html
本研究結果は、先天代謝異常分野で最も権威ある科学雑誌『 Journal of Inherited Metabolic Di s ease 』に掲載されました。
千葉県こども病院遺伝診療センター・代謝科/千葉県がんセンター研究所の研究グループは、埼玉医科大学、順天堂大学と共同研究で、ミトコンドリア病を対象とした新規病因遺伝子の同定・病態解明研究や創薬研究を進めています(この研究は、当機構の村山理事、岡崎理事、大竹理事が中心となって進めています)。この度、Leigh脳症を呈した患者さんにおいて、PTCD3遺伝子(別名MRPS39)を新しい病因遺伝子として同定しました。
ミトコンドリア病診断・治療・遺伝カウンセリングに関わる第一線の医師、研究者による熱いディスカッションから生まれた、最新の内容です。早期診断から、治療、日常生活の留意点、全身麻酔、移行期医療、遺伝カウンセリングなど多方面の内容が盛り込まれ、ミトコンドリア病の診察に欠かせないマニュアルとなっております。
当機構の村山圭理事、小坂仁理事他大竹 明、岡崎康司、梶 俊策、武田 充人、長友 太郎、三牧正和ら多数の理事が執筆しております。